Luccica(ルチカ)11月号に掲載されました。

仙台のフリーペーパー「Luccica(ルチカ)」11月号に、ストーリーウェディング監修の

ウェディングストーリー「Share Happiness」が掲載されました。

 

ウェディングにまつわるホッコリする様な幸せストーリー。

今回は「三人のリングピロー」と題して、女性3人の友情を綴っています。

 

また、仙台のレストランウェディングが可能なレストランの紹介も掲載しております。

 

是非ご覧ください!

 

無題

 

「三人のリングピロー」

 

結婚が決まって、大好きな人との

新しい未来への期待でいっぱいなはずなのに、

心の底に重く引っかかっているものがある。

 

何であんなこと言っちゃったんだろう??

 

家族ほど大切な二人の親友に、まだ結婚の報告が出来ていない。

学生時代は、恋愛のことも就職のことも、

何でも全部分かち合ってきたのに。

 

23歳の時に結婚したユキ。25歳で結婚式したマイ。

彼氏と喧嘩と仲直りを繰り返しながら、

仕事ばかりで29歳になってしまったわたし。

 

いつしか話題も合わなくなって、どこか惨めで、ある日言っちゃったんだ。

「わたしの気持ちなんて、二人には解らないよ」

 

二人は傷ついた顔をして、何も言わなかった。

謝ることもできなくて、わたしから連絡をしなくなった。

 

「リングピローはどうされますか?」

ウェディングプランナーの佐藤さんの一言で、覚悟を決めた。

 

リングピローは、ある。

ユキが結婚したとき三人で作った、

すべすべしたサテンの小さなリングピローが。

 

最初にユキが使って、次はマイ。その次がわたし。

 

お母さんのウェディングドレスを着て式を挙げた

テレビの中の花嫁さんみたいに、

わたしたちの絆が繋がっていくように、願いを込めた約束。

 

ユキ、マイ、ごめんね。

あのリングピロー使わせてくれないかな。

もう一度、つながってほしいな。

 

何度も何度も書き直したメールに、

二人はすぐさま返事をくれた。

「おめでとう。わたしたちは、ずっとつながっていたんだよ」

 

バージンロードを二人がリングピローを持って現れたとき、

出会ってからのいろいろが涙になって一気にあふれた。

 

二人も涙でくしゃくしゃの顔で、笑って、

白くてすべすべしたちいさなそれを差し出した。

 

見慣れない文字が銀色の糸で綴られている。

 

「わたしたちは、家族」

 

三人だったわたしたちは、三組の家族になったんだね。

これからも、この先も、つながっていくんだね。

 

ありがとう。幸せになる。

幸せになろうね。

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